わいどの宝探しプロジェクト

むつ市・下北の歴史的建造物の調査

建築家でありながら、私たちのまちづくり活動は、建築から少し距離がある活動が続いていた。この年ストレス解消のために、むつ市内・下北半島の歴史的建造物の調査を行うことになった。「北前船」をはじめとする“日本海交易”の勉強をして、古い建物を手当たり次第にインタビュー取材して歩いた。想像していた通り「北前船」につながる建物の履歴、その後の「北洋漁業」の栄華を残す建物、「大湊警備府」に関係する建物などが多くあり、写真集として残した。建物を維持管理している人たちから多くの貴重な話が聞けた。

下北地域の資源の豊かさ再発見!

この取材作業の中、下北地域の資源の豊かさと海を中心に発達した文化、そしてそれにも増して、それを活かし生活の糧にして地域を引っ張って行った先人のバイタリティーに大いに感動した。この活動が、これまでの活動と相まって、今後の「かだれ!下北衆会」「海とロマンのまちづくり」に発展していく事になる。

「海とロマン」への誇り

トムの嫁さんの旧姓は「越前」、下北には北陸や関西圏の苗字が少なくない。トムの娘が少しばかり、人生目標を見失いかけていた時に「自分のルーツ」を振り返る旅に出した。結果的に、わが家のルーツは下北のヒバを「北前船」2艘で運搬して儲けていたようで、娘も親戚中もがこの「海とロマン」に対しての誇りと自信を覚えた。娘も、その後「その旅」を話題にして、就職活動を勝ち抜いているのにはびっくりしてしまう。